【施工】コンクリートひび割れの種類と対策
コンクリートは引張り強度が圧縮強度の1/10であり、非常にひび割れが多く発生しやすい材料です。
ひび割れには6種類あります。
乾燥収縮によるひび割れ
コンクリートの乾燥による収縮歪みがコンクリートの引張り強度を超えた場合に発生する。
【対策】
- 単位水量の低減、乾燥収縮の小さいコンクリートを使用
- 乾燥を防ぐための養生を実施
- 膨張剤や収縮低減剤を使用
- ひび割れ誘発目地を入れる
熱応力によるひび割れ
構造物の一部が加熱や冷却によって、温度差による熱応力によって発生する。
【対策】
- ひび割れ誘発目地・鉄筋補強によって抑制
- 受熱による温度差が発生しないように設計
セメントの水和熱によるひび割れ
水和熱による温度上昇によって、表面と内部の温度差部よる内部拘束と既設コンクリートによる外部拘束により発生する。
【対策】
- コンクリートの練り上り温度を低くする。
- 温度上昇の低い材料の使用・調合
- 温度上昇を抑えた打ち込み計画
- 型枠の時期を遅くする
- ひび割れ誘発目地
プラスチックひび割れ・沈降によるひび割れ
ブリーディングによる歪みと上表面からの水分蒸発によって発生する。
【対策】
- 沈下・ブリーディングの少ないコンクリートを使用
- 打設後初期の乾燥収縮を防ぐ養生
たわみによるひび割れ
床スラブなど水平部材に過大なたわみが生じた時に発生する。
【対策】
- 設計時:必要な鉄筋量、部材の形状、寸法を確保
- 施工時:配筋検査、支保工撤去、載荷時の強度確認の徹底
- 竣工時:経年による材質の劣化を生じないものを選定
外力によって伴う変形によるひび割れ
構造物に支保工の沈下、不同沈下、構造物の移動、回転など外力によって生じた場合に発生。
- 設計、施工を適切に実施
- 経年による材質の劣化を生じないものを選定
今日も勉強になりました!!